『夢想と薔薇の日々(Days of Rêverie and Roses)』は、あくまでもフィクションであり、実在する人物や事件とは一切無関係です。「夢想」は個人が有する自由な権利ですが、現実は現実としてきちんと区別なさったうえでお読みください。くれぐれも混同されないよう、よろしくお願いいたします。尚、当ブログ内の文章や作品の、無断転載・引用・コピーを固くお断りいたします。
脱衣室で、俺はヨシキを待ち構えていた。
シャワーを浴びて出てきた彼を、洗いたての大きいバスタオルでバサッと頭から包む。
「ぎゃ~ッ!」
… あはは、ビックリした?笑ʬʬ
「や~ん、前が見えないよ~!ちょっとぉ!これ取ってよ~!」
…今日洗ったから気持ちがいいだろー。
「う、…ん、お日さまのにおいして気持ちいいけどぉ。けど動けないってぇ~!」
こういういたずらは大好きだ。
バスタオルの上からヨシキをぎゅーっと抱きしめてる。
「と~し~、おれびしょ濡れなんだけどぉ…ほんとに動けないよ~~~💨」
俺はひとりで楽しんでたけど、いい加減かわいそうになって、かぶせたバスタオルを取ってやった。
それから小さくごめんねって言って、ザッと彼の全身を拭く。
「ありが…と///」
恥ずかしそうに彼が呟く。
…どういたしまして。
ところが、用意していたバスローブを着せようとしたら、彼はもうご機嫌ななめになった。
「それぇ、、、もう着なきゃだめなのぉ~?」
…ダメだよ、風邪引く。
「だって暑いも~ん」
…そういうこと言ってるとまた湯冷めして体調崩すから。
不満げな彼のカオを無視して言う。
…はい、腕通して。
「んんん…」
やっと着るものを着たヨシキは、今度は彼の方からいたずらを仕掛けてきた。
俺の首に腕を回して、離さない。
「だったら抱っこちゃんして♫」
…ヨシキー、こんなところでいつまでもふざけないー。もうおしまいだよー、遊ぶのは。
「ふざけてな~い!」
何故か突然の完璧甘えっ子モード。
…しょうがないなぁ💨
まだ半分濡れた髪のヨシキを、お姫様抱っこしてそのまま寝室へ連れていく。
彼はうれしそうに足をバタつかせた。
…ほれ、つ・い・た・よー!
ベッドにそっと彼をおろした。
けれどやっぱり彼は俺の首に絡ませた腕を離そうとしない。
俺はベッドの上に屈んだまま、 何度かヨシキの名を呼んだ。
…ヨシキ、だめだよ離して。
…ヨシキ。
…ヨーシーキ!
ヨシキは何も言わない。
そのかわりに、彼は手を俺の肩まで下ろしてきて、潤んだ瞳で俺を見つめた。
肩を抱く彼の手が、ひどく熱い。
俺はすぐそこにヨシキの吐息を感じてる。
…ヨシキ、離して。
俺はもう一度言った。
「なんで」
…なんでって…そんなの理由ないよ。
「ねえ、…これ。脱いだらダメ~?」
…だめだったら。
「どうしてぇ?」
…目に毒。
肩にしがみつかれて、ヨシキの体温にぴったり触れて。
そんな状況で、俺の体が徐々にヤバい方向へ反応し始めたって、誰に責める権利があるもんか。
「おれの体、そんな自信なくないよ?💢」
ヨシキがぷくーっとふくれて言う。
…バカ!意味が反対だよ!
「んふふん/////…知ってるも~ん」
途端にそうやって笑うし。
「ねえ……じゃあ脱いでいいでしょ~?」
…だーめだって。ヨシキそれ、わざと挑発してるだろ!
「してる…かもしんなぁい♡」
こういうときの彼独特の高い声が、俺を甘い誘惑の罠にかける。
───どうしよう。何て答えればいい?
俺は迷った。
───なんでそういうカオで見つめるんだよ!もうすでに俺に勝算がないことくらいわかってるだろう!
ヨシキが、とうとう俺の髪に手を伸ばしてきた。
そして物欲しげに軽く引っ張る。
こうなったら、逃げても無駄なんだ。
いつもいつも、そうやって彼のペースに巻き込まれてしまう。
俺は彼の鼻に自分の顔がくっつきそうな距離で、念を押すように訊いた。
…キスだけじゃ、いやなの?せっかくシャワー浴びたのに。
「浴びたから準備OKなんじゃないの?♪」
そう来るか。
もういいや、言ってしまえ!
…したいの?どうしても?
「うん…!どうしても♡」
そんなににっこり言われるとなぁ。
…んー、…じゃあ………しよっか。
「うん、する!やった♬」
彼は両手でピースして見せた。
.。o○.。o○.。o○.。o○
「あぁん!やっ…はぁっんん…トシ!トシは?」
…うん…いい…よ。すっげぇいい。
何だかんだ言ったって、始めてしまえばお互い乗り気になるもので。
やさしくやさしく、ふたりで舐めたり噛んだり…愛撫を続けている。
完全に、お互いがお互いを求めてた。
体じゅうがキスと愛撫でいっぱいになった頃、駄々っ子が要求しだした。
「も、ねぇ、、トシ…欲しいよ…」
…欲しいって…何を。
「いやぁぁあんいじわる~、わかってるでしょぉ」
…わかんないよ。
「自分だってそうなくせに…ズルいよう……いじわるはナシぃ~」
…だぁって。言っとくけど今挿入れたらすぐ終わっちゃうよ?待って。もうちょっと我慢して。
「やぁだぁ~カラダが熱いよ…がまんなんかできないもぉ~ん」
…もうほんのちょっと!今挿入れたらヨシキのカラダもったいない。
「 いいの~!いいから挿入れてよぉぉぉぉ!」
ヨシキがまた『どうしても』とせがむので、俺はあきらめて、ベッドの脇からワセリンのビンを取り出して準備を始めた。
指でとって少し温めて、そっと彼の局部とその周りに塗ってゆく。
こっちに向けられたヨシキの丸々してかわいいお尻と“そこ”が、荒い呼吸と一緒にヒクヒク、って動いてる。
ダメだ、クラクラする。
色っぽくてエロくてたまんない。
もう俺がどうしようもない。
「んん!」「いやぁん」「あんっ!」
ヨシキはいちいち勝手に騒がしい。
まだまだ、“準備中”だぞ。
そんな声出すと、こっちだって盛り上がっちゃうじゃないか。
いつものことだけど、きちんと塗っておかないと挿入れたときに痛いのはキミなんだから。
塗り終わったら、いよいよ、中指から1本ずつ局部に入れてく。
…慣らすよ?指入れる、痛かったら言って?
「はぁ…うん…」
大切なキミだから、ゆっくり、慎重にね。
ヨシキは相変わらず喘いだりわめいたりしてる。
…ヨシキ?痛い?
「ううん、やんっ…き、きもちいい///もっと…し…て…」
彼を喜ばせているあいだ、俺は漠然とあることを考えていた。
…ねえ、ヨシキ?
「な、なに~?…んん~~/////」
…あのさ、いつもっていうか、前からずーっと思ってることなんだけど。訊いていい?
「あ、はい…?なに…はぁっ…ヘンな…質問?」
…いやぁ別にヘンって言うか…あのさ、ヨシキさ、こんなところで…。
言いかけたときだった。
「ああ~~、もうトシ!指何本使ってんのぉ~っ?」
…何本って、…え、今3本…。
「やぁだぁ!もう…ゆ、び、いらなぁ…い!」
「トシ!もっと奥、奥だよう!」
「トシ~トシ!…ホンモノのナマ、トシのおXんちXが欲しいのぉ~~~っっ!!」
あーあーあーあー、仔猫ちゃんが爆発しちゃった。
完全に“突発性発情期”に入ってる。
話の途中だったけど、そういう俺も体じゅうビンビン来ちゃってて、そろそろ挿入れたいかも。
俺は、『くっそ!もうどうにでもなれ!』と、ヒタヒタに緩くなってきているヨシキのそこに、勢いよく身を沈めた。
「ああ──!トシ──────!!!」
…うん、…ヨシキ?入っ…たよ。わか…る?
「いやん、うん、わ、かるぅ…すご、い…い……ん…おれの中さ、…ねえ…いい…?///////」
…ん、メチャクチャいいよ、…安心して。
俺は彼を抱きしめながら、喘ぐヨシキを、やっぱ最高だな、なんて思ったりして。
「トシもっと、、、奥、、奥だったらぁっ!」
…ん、かなり…入れてるよ?ほら、ここ気持ちいいでしょ?
「いやぁぁんもうトシ~~~はぁっ感じる、死んじゃう~!」
…もっと動くけど…大丈夫?続けられる?
「う…ん……早くぅ!」
「はぁ…はぁ…トシ好きぃ…好きってばあ~…」
…俺もヨシキ…好きだよ。…愛してる…誰、よりも…愛…してる。
…あー!ヨシキ、だめだよそんな…ひざ、閉じないで!
「ん…っ」
…ヨシキ聞いて。もっと力、抜くの、脚開いて…くんないと…ね…俺が…早くイッちゃうから…あっ…!ほらぁ!脚閉じないでって!
「だって…だってキモ…チいいんだ…もん…はぁっんっああ!ホントに死んじゃうよぉぉぉ!」
少しだけ久しぶりの情事は、やけに長く続いたような気がした。
『死んじゃう』を連発していたヨシキは、3ラウンド目で気を失った。
俺はそのときまだイッてなかったのに。
自分で処理してるかわいそうな俺、、、まったく。
脱衣室で、俺はヨシキを待ち構えていた。
シャワーを浴びて出てきた彼を、洗いたての大きいバスタオルでバサッと頭から包む。
「ぎゃ~ッ!」
… あはは、ビックリした?笑ʬʬ
「や~ん、前が見えないよ~!ちょっとぉ!これ取ってよ~!」
…今日洗ったから気持ちがいいだろー。
「う、…ん、お日さまのにおいして気持ちいいけどぉ。けど動けないってぇ~!」
こういういたずらは大好きだ。
バスタオルの上からヨシキをぎゅーっと抱きしめてる。
「と~し~、おれびしょ濡れなんだけどぉ…ほんとに動けないよ~~~💨」
俺はひとりで楽しんでたけど、いい加減かわいそうになって、かぶせたバスタオルを取ってやった。
それから小さくごめんねって言って、ザッと彼の全身を拭く。
「ありが…と///」
恥ずかしそうに彼が呟く。
…どういたしまして。
ところが、用意していたバスローブを着せようとしたら、彼はもうご機嫌ななめになった。
「それぇ、、、もう着なきゃだめなのぉ~?」
…ダメだよ、風邪引く。
「だって暑いも~ん」
…そういうこと言ってるとまた湯冷めして体調崩すから。
不満げな彼のカオを無視して言う。
…はい、腕通して。
「んんん…」
やっと着るものを着たヨシキは、今度は彼の方からいたずらを仕掛けてきた。
俺の首に腕を回して、離さない。
「だったら抱っこちゃんして♫」
…ヨシキー、こんなところでいつまでもふざけないー。もうおしまいだよー、遊ぶのは。
「ふざけてな~い!」
何故か突然の完璧甘えっ子モード。
…しょうがないなぁ💨
まだ半分濡れた髪のヨシキを、お姫様抱っこしてそのまま寝室へ連れていく。
彼はうれしそうに足をバタつかせた。
…ほれ、つ・い・た・よー!
ベッドにそっと彼をおろした。
けれどやっぱり彼は俺の首に絡ませた腕を離そうとしない。
俺はベッドの上に屈んだまま、 何度かヨシキの名を呼んだ。
…ヨシキ、だめだよ離して。
…ヨシキ。
…ヨーシーキ!
ヨシキは何も言わない。
そのかわりに、彼は手を俺の肩まで下ろしてきて、潤んだ瞳で俺を見つめた。
肩を抱く彼の手が、ひどく熱い。
俺はすぐそこにヨシキの吐息を感じてる。
…ヨシキ、離して。
俺はもう一度言った。
「なんで」
…なんでって…そんなの理由ないよ。
「ねえ、…これ。脱いだらダメ~?」
…だめだったら。
「どうしてぇ?」
…目に毒。
肩にしがみつかれて、ヨシキの体温にぴったり触れて。
そんな状況で、俺の体が徐々にヤバい方向へ反応し始めたって、誰に責める権利があるもんか。
「おれの体、そんな自信なくないよ?💢」
ヨシキがぷくーっとふくれて言う。
…バカ!意味が反対だよ!
「んふふん/////…知ってるも~ん」
途端にそうやって笑うし。
「ねえ……じゃあ脱いでいいでしょ~?」
…だーめだって。ヨシキそれ、わざと挑発してるだろ!
「してる…かもしんなぁい♡」
こういうときの彼独特の高い声が、俺を甘い誘惑の罠にかける。
───どうしよう。何て答えればいい?
俺は迷った。
───なんでそういうカオで見つめるんだよ!もうすでに俺に勝算がないことくらいわかってるだろう!
ヨシキが、とうとう俺の髪に手を伸ばしてきた。
そして物欲しげに軽く引っ張る。
こうなったら、逃げても無駄なんだ。
いつもいつも、そうやって彼のペースに巻き込まれてしまう。
俺は彼の鼻に自分の顔がくっつきそうな距離で、念を押すように訊いた。
…キスだけじゃ、いやなの?せっかくシャワー浴びたのに。
「浴びたから準備OKなんじゃないの?♪」
そう来るか。
もういいや、言ってしまえ!
…したいの?どうしても?
「うん…!どうしても♡」
そんなににっこり言われるとなぁ。
…んー、…じゃあ………しよっか。
「うん、する!やった♬」
彼は両手でピースして見せた。
.。o○.。o○.。o○.。o○
「んんっ…トシ…あッ、そこきもちいぃ…ぃ、背中」
…うん…これは?感じる?
…うん…いい…よ。すっげぇいい。
何だかんだ言ったって、始めてしまえばお互い乗り気になるもので。
やさしくやさしく、ふたりで舐めたり噛んだり…愛撫を続けている。
完全に、お互いがお互いを求めてた。
体じゅうがキスと愛撫でいっぱいになった頃、駄々っ子が要求しだした。
「も、ねぇ、、トシ…欲しいよ…」
…欲しいって…何を。
「いやぁぁあんいじわる~、わかってるでしょぉ」
…わかんないよ。
「自分だってそうなくせに…ズルいよう……いじわるはナシぃ~」
…だぁって。言っとくけど今挿入れたらすぐ終わっちゃうよ?待って。もうちょっと我慢して。
「やぁだぁ~カラダが熱いよ…がまんなんかできないもぉ~ん」
…もうほんのちょっと!今挿入れたらヨシキのカラダもったいない。
「 いいの~!いいから挿入れてよぉぉぉぉ!」
ヨシキがまた『どうしても』とせがむので、俺はあきらめて、ベッドの脇からワセリンのビンを取り出して準備を始めた。
指でとって少し温めて、そっと彼の局部とその周りに塗ってゆく。
こっちに向けられたヨシキの丸々してかわいいお尻と“そこ”が、荒い呼吸と一緒にヒクヒク、って動いてる。
ダメだ、クラクラする。
色っぽくてエロくてたまんない。
もう俺がどうしようもない。
「んん!」「いやぁん」「あんっ!」
ヨシキはいちいち勝手に騒がしい。
まだまだ、“準備中”だぞ。
そんな声出すと、こっちだって盛り上がっちゃうじゃないか。
いつものことだけど、きちんと塗っておかないと挿入れたときに痛いのはキミなんだから。
塗り終わったら、いよいよ、中指から1本ずつ局部に入れてく。
…慣らすよ?指入れる、痛かったら言って?
「はぁ…うん…」
大切なキミだから、ゆっくり、慎重にね。
ヨシキは相変わらず喘いだりわめいたりしてる。
…ヨシキ?痛い?
「ううん、やんっ…き、きもちいい///もっと…し…て…」
彼を喜ばせているあいだ、俺は漠然とあることを考えていた。
…ねえ、ヨシキ?
「な、なに~?…んん~~/////」
…あのさ、いつもっていうか、前からずーっと思ってることなんだけど。訊いていい?
「あ、はい…?なに…はぁっ…ヘンな…質問?」
…いやぁ別にヘンって言うか…あのさ、ヨシキさ、こんなところで…。
言いかけたときだった。
「ああ~~、もうトシ!指何本使ってんのぉ~っ?」
…何本って、…え、今3本…。
「やぁだぁ!もう…ゆ、び、いらなぁ…い!」
「トシ!もっと奥、奥だよう!」
「トシ~トシ!…ホンモノのナマ、トシのおXんちXが欲しいのぉ~~~っっ!!」
あーあーあーあー、仔猫ちゃんが爆発しちゃった。
完全に“突発性発情期”に入ってる。
話の途中だったけど、そういう俺も体じゅうビンビン来ちゃってて、そろそろ挿入れたいかも。
俺は、『くっそ!もうどうにでもなれ!』と、ヒタヒタに緩くなってきているヨシキのそこに、勢いよく身を沈めた。
「ああ──!トシ──────!!!」
…うん、…ヨシキ?入っ…たよ。わか…る?
「いやん、うん、わ、かるぅ…すご、い…い……ん…おれの中さ、…ねえ…いい…?///////」
…ん、メチャクチャいいよ、…安心して。
俺は彼を抱きしめながら、喘ぐヨシキを、やっぱ最高だな、なんて思ったりして。
「トシもっと、、、奥、、奥だったらぁっ!」
…ん、かなり…入れてるよ?ほら、ここ気持ちいいでしょ?
「いやぁぁんもうトシ~~~はぁっ感じる、死んじゃう~!」
…もっと動くけど…大丈夫?続けられる?
「う…ん……早くぅ!」
「はぁ…はぁ…トシ好きぃ…好きってばあ~…」
…俺もヨシキ…好きだよ。…愛してる…誰、よりも…愛…してる。
…あー!ヨシキ、だめだよそんな…ひざ、閉じないで!
「ん…っ」
…ヨシキ聞いて。もっと力、抜くの、脚開いて…くんないと…ね…俺が…早くイッちゃうから…あっ…!ほらぁ!脚閉じないでって!
「だって…だってキモ…チいいんだ…もん…はぁっんっああ!ホントに死んじゃうよぉぉぉ!」
少しだけ久しぶりの情事は、やけに長く続いたような気がした。
『死んじゃう』を連発していたヨシキは、3ラウンド目で気を失った。
俺はそのときまだイッてなかったのに。
自分で処理してるかわいそうな俺、、、まったく。
.。o○.。o○.。o○.。o○
金髪が寝乱れて、美しく艶めかしい姿のヨシキを、俺は1時間ほどただただぼんやりと眺めていた。
不思議と、彼を見ているのは飽きない。
その堕天使(ヨシキ)が意識を取り戻したのは、日付が変わってからのことだった。
「…ん……トシどこ…」
…ここだよ。こっち。
宙に伸ばされたヨシキの手を、そっと取って握ってやる。
「んん…あれぇ……ねぇトシ?おれ、天国に行ってたよ…」
寝ぼけた発言がおかしくて、俺は笑ってしまった。
…まだ天国に行くのは早いよヨシキ。俺といたの。…よかった?おぼえてない?
「……う~ん、ああ、そっか~思い出したかも…トシはぁ…ねえホントにすごいねぇ~…」
どういう意味だそれ…?
SEXのテクニックがすごいってこと?
しばらく考えたけど、隣でまだむにゃむにゃ言ってるヨシキの、今の『すごい』にはあんまり深い意味はなさそうだと思って、俺は聞き流すことにした。
彼の首筋を指で上へなぞってもう一度上から体じゅう抱きしめて、名前を呼ぶ。
…ヨシキ?
「ん~…」
…あのさ。
今度はタイミングをつかんだと思ったのに、さっき途中でやめた話は、またも堕天使に遮られた。
「ねぇ~キス、してぇ?」
…え、キス?…うーん、ちょっとだけだよ?
乗っちゃう俺も俺だけど、ヨシキはキスが大好きだから仕方ない。
「う…んん」
…もういい?
「んん…足りないけどぉぉ」
…もうカンベンしてよ。
…あのね、ヨシキ。ひとつどうしてもね、ヨシキに訊きたいことが…あるんだよ。まじめな質問。
「なあにぃ?」
ヨシキは俺の髪で遊びながら、かわいらしく返事をした。
やっと聞く気になったか。
俺は彼の体を抱いたままで続けた。
…ヨシキってさ。
「うん?」
…こんなところに来ちゃって…後悔することないの?
「こんなところぉ?・・ってここの家~?」
…うん。
「ないよ??」
彼はあっけらかんと答えた。
…だって。“向こう”じゃけっこうな生活してたんだろ?そういう世界はどうなっちゃったわけ?
「へ?・・・あは、そ~んなのぉ!」
ヨシキはそこで一旦区切って、俺の頭を抱えて胸元に引き寄せた。
キスして抱き合ってやさしい会話をして、また、キスして抱き合って────。
自分が相手に溶け込んでしまわないのが不思議なくらい、ふたりのあいだに愛があふれて、そしてこぼれ落ちていた。
それはヨシキだけじゃない。
今、こうして彼を抱きしめている
俺も、きっと、そうなんだ──────。
《END》
金髪が寝乱れて、美しく艶めかしい姿のヨシキを、俺は1時間ほどただただぼんやりと眺めていた。
不思議と、彼を見ているのは飽きない。
その堕天使(ヨシキ)が意識を取り戻したのは、日付が変わってからのことだった。
「…ん……トシどこ…」
…ここだよ。こっち。
宙に伸ばされたヨシキの手を、そっと取って握ってやる。
「んん…あれぇ……ねぇトシ?おれ、天国に行ってたよ…」
寝ぼけた発言がおかしくて、俺は笑ってしまった。
…まだ天国に行くのは早いよヨシキ。俺といたの。…よかった?おぼえてない?
「……う~ん、ああ、そっか~思い出したかも…トシはぁ…ねえホントにすごいねぇ~…」
どういう意味だそれ…?
SEXのテクニックがすごいってこと?
しばらく考えたけど、隣でまだむにゃむにゃ言ってるヨシキの、今の『すごい』にはあんまり深い意味はなさそうだと思って、俺は聞き流すことにした。
彼の首筋を指で上へなぞってもう一度上から体じゅう抱きしめて、名前を呼ぶ。
…ヨシキ?
「ん~…」
…あのさ。
今度はタイミングをつかんだと思ったのに、さっき途中でやめた話は、またも堕天使に遮られた。
「ねぇ~キス、してぇ?」
…え、キス?…うーん、ちょっとだけだよ?
乗っちゃう俺も俺だけど、ヨシキはキスが大好きだから仕方ない。
「う…んん」
…もういい?
「んん…足りないけどぉぉ」
…もうカンベンしてよ。
…あのね、ヨシキ。ひとつどうしてもね、ヨシキに訊きたいことが…あるんだよ。まじめな質問。
「なあにぃ?」
ヨシキは俺の髪で遊びながら、かわいらしく返事をした。
やっと聞く気になったか。
俺は彼の体を抱いたままで続けた。
…ヨシキってさ。
「うん?」
…こんなところに来ちゃって…後悔することないの?
「こんなところぉ?・・ってここの家~?」
…うん。
「ないよ??」
彼はあっけらかんと答えた。
…だって。“向こう”じゃけっこうな生活してたんだろ?そういう世界はどうなっちゃったわけ?
「へ?・・・あは、そ~んなのぉ!」
ヨシキはそこで一旦区切って、俺の頭を抱えて胸元に引き寄せた。
そして、くしゃくしゃっと笑って続けた。
「そんなのはぁ~、み~んな太平洋にばらまいて捨ててきた!!」
…太平洋?????
「うん!だってさ~?トシとこうゆうことできる方が何億倍もしあわせだもん!」
こ、こうゆうこと、って。
「あのね?じゃあ聞いて。」
…うん。聴いてるよ。
ヨシキはまだ俺の髪で遊んでる。
「あのね、おれね~。ここに来てぇ~、トシと暮らしてるでしょう?」
…うん。
「そんでさぁ~、んと。トシ信じるか、わかんないけどぉ。おれ生まれて初めて、四つ葉のクローバーね、みつけたんだよ」
…は?四つ葉のクローバー???
「うん!ずっとずっとさぁ、ず~っと、さがしてたのにみつかんなくって…ホントちっちゃな頃から必死だったのに…」
…??
「でもこうやってね、やっと、トシといっしょに生きれて、そんでやっと、みつかったの。四つ葉のクローバー!だから、おれしあわせ……にゃはははは…」
ふにゃふにゃの笑顔は、今にも泣き出しそうだった。
───四つ葉のクローバー、って。
「ねね、もっかいチュ~して?」
…え、…うん。
俺は黙って彼に口づけた。
───こうやって、伝わっていくんだろうか、俺の、気持ちも。
太平洋の向こうの生活より、俺との“ごくごく普通”の生活を『しあわせ』だと言ってくれたヨシキ。
「そんなのはぁ~、み~んな太平洋にばらまいて捨ててきた!!」
…太平洋?????
「うん!だってさ~?トシとこうゆうことできる方が何億倍もしあわせだもん!」
こ、こうゆうこと、って。
「あのね?じゃあ聞いて。」
…うん。聴いてるよ。
ヨシキはまだ俺の髪で遊んでる。
「あのね、おれね~。ここに来てぇ~、トシと暮らしてるでしょう?」
…うん。
「そんでさぁ~、んと。トシ信じるか、わかんないけどぉ。おれ生まれて初めて、四つ葉のクローバーね、みつけたんだよ」
…は?四つ葉のクローバー???
「うん!ずっとずっとさぁ、ず~っと、さがしてたのにみつかんなくって…ホントちっちゃな頃から必死だったのに…」
…??
「でもこうやってね、やっと、トシといっしょに生きれて、そんでやっと、みつかったの。四つ葉のクローバー!だから、おれしあわせ……にゃはははは…」
ふにゃふにゃの笑顔は、今にも泣き出しそうだった。
───四つ葉のクローバー、って。
「ねね、もっかいチュ~して?」
…え、…うん。
俺は黙って彼に口づけた。
───こうやって、伝わっていくんだろうか、俺の、気持ちも。
太平洋の向こうの生活より、俺との“ごくごく普通”の生活を『しあわせ』だと言ってくれたヨシキ。
そんな彼に、俺は一言も返せなかった。
それから。
365日の中でいちばん短い夜を、俺とヨシキはとてもエロティックに、ロマンティックに過ごした。
それから。
365日の中でいちばん短い夜を、俺とヨシキはとてもエロティックに、ロマンティックに過ごした。
キスして抱き合ってやさしい会話をして、また、キスして抱き合って────。
自分が相手に溶け込んでしまわないのが不思議なくらい、ふたりのあいだに愛があふれて、そしてこぼれ落ちていた。
*:--☆--:*:--☆--:*:--☆--:*:--☆--:
もし、ヨシキがここへ来て。
生まれて初めて
四つ葉のクローバーをみつけたのならば。
生まれて初めて
四つ葉のクローバーをみつけたのならば。
それはヨシキだけじゃない。
今、こうして彼を抱きしめている
俺も、きっと、そうなんだ──────。
《END》
どうもありがとうございました💜