『夢想と薔薇の日々 (Days of Rêverie and Roses)』は、あくまでもフィクションであり、実在する人物や事件とは一切無関係です。「夢想」は個人が有する自由な権利ですが、現実は現実としてきちんと区別なさったうえでお読みください。くれぐれも混同されないよう、よろしくお願いいたします。尚、当ブログ内の文章や作品の、無断転載・引用・コピーを固くお断りいたします。
別に、そんな特別な日になるなんて。
思ってもみなかった。
トシは仕事だったし。
朝も会えないまんま向こうは出かけて────午後、駅前のケーキ屋さんまでケーキを取りに行くようにっていう電話が来て。
それで話したのが最初だった。
… お誕生日おめでとう。
「うん、ありがとう」
… 帰ってから、ちゃんとお祝いするから。
「うん。…あはは、期待してる」
… おう。、、、じゃ、またあとでね。
「はい。。。」
そんくらい。
トシの声が聴けたのはうれしかったし、安心したけど、取り立てて“胸踊る”電話でもなかったよ。
ケーキ予約してあったのだって、知ってたしさ。
もし、その晩何が起きるかわかってたら、おれ、、、おれは、どうなっちゃってたかな?
正気でいられたのかどうだか。
《絶 筆/LAST WRITING》
── 夢想と薔薇の日々・完 ──
ありがとうございました*:🌹🌹:*