『夢想と薔薇の日々 (Days of Reverie and Roses)』はあくまでもフィクションであり、実在する人物や事件とは一切無関係です。「夢想」(夢見る、想う)は個人が有する当然の権利ですが、現実は現実としてきちんと区別なさったうえでお読みください。くれぐれも混同されないよう、どうぞよろしくお願いいたします。
「ね?なんかさ」
夕暮れ、寝室の窓辺に立った彼は、振り返って俺を見る。
その美しいシルエットを、ベッドに寝転んで俺は、見てる。
…うん?…何?
「あのね、蝉がさ、ツクツクボウシとかカナカナばっかりになると…」
「なんとなくさみしい感じしない?」
…うん……そうだね…
彼の姿に気を取られて、うわの空で返事をした。
そのせいなのか何なのか、不意にあるぼんやりとした不安に襲われて、俺は起き上がると彼の名前を呼んだ。
…ヨシキ。
彼はさみしいどころかうれしそうに答えた。
「ん?☆」
…ちょっと来て。
「ね?なんかさ」
夕暮れ、寝室の窓辺に立った彼は、振り返って俺を見る。
その美しいシルエットを、ベッドに寝転んで俺は、見てる。
…うん?…何?
「あのね、蝉がさ、ツクツクボウシとかカナカナばっかりになると…」
「なんとなくさみしい感じしない?」
…うん……そうだね…
彼の姿に気を取られて、うわの空で返事をした。
そのせいなのか何なのか、不意にあるぼんやりとした不安に襲われて、俺は起き上がると彼の名前を呼んだ。
…ヨシキ。
彼はさみしいどころかうれしそうに答えた。
「ん?☆」
…ちょっと来て。
「え?なぁに?」
俺の方へ歩いてきたヨシキの。
腰に腕を回して抱きしめる。
彼の体に額を押し当てて。
「どうしたの?…あ、トシもやっぱさみしいんでしょ~」
俺の方へ歩いてきたヨシキの。
腰に腕を回して抱きしめる。
彼の体に額を押し当てて。
「どうしたの?…あ、トシもやっぱさみしいんでしょ~」
…ん…わからない。…そうかも…すごく情緒不安定なんだ。
…夏が…逝くんだよ……もう蝉より秋の虫の方がずっと多い。
「逝くって。。。え。。うん…そうだけど…」
戸惑うようにヨシキは答えた。
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戸惑うようにヨシキは答えた。